Improvised Music from Japan / Yoshihide Otomo / Information in Japanese

大友良英のJAMJAM日記(2003年12月訃報)

訃報です。

サックスの野本和浩が、今朝あの世にいってしまいました。オレのひとつ下だったはずだから43歳かな。ここのとこ癌で闘病が続いているという噂を聞いたのが一昨日。トロンボーンの大原裕の訃報を受けた時のことです。気になって、野本和浩ホームページにある日記やら、楽器コレクションを見ている最中に、突然電話があって彼の死を知りました。日記には彼の病状(癌)のことが彼らしい口調で書かれていて…。

しかし、続くなあ…。

野本ちゃんとはアマチュアバンド時代からの古い友人で、彼がはじめてサックスを買いに行くときオレも一緒でした。20年以上も前のこと。それからコントーションズの真似事を一緒にやったり、荻窪のグッドマンで即興のライブをやったり。そうだ、彼とはバイトもずいぶん一緒にしました。一番長かったのは社交ダンスのフロア設営の仕事で、これは1980年から1991〜2年まで断続的に。83〜5年には麻布十番にあった学習塾で一緒に小学生相手の先生なんかもやったなあ。あはは、今考えると、ひどい学習塾だ。大学時代の民族音楽のゼミも一緒(ただし2人とも学部ちがいのもぐりの生徒)。楽しかったなあ。で、後にはヒカシューで一緒になったり、初期GROUND-ZEROにゲストで入ってもらったり。でもこの数年は、オレの演奏する場が少し変わってしまったせいもあって、会ってなかった。最後に会ったのはいつだろ。彼の日記には、ほんのちょっとだけど、オレが音楽のことをぐだぐだ文章にしていることにも触れていて、彼そういうの嫌いだったから、きっとオレにもひとこと文句言いたかったんじゃないかな(苦笑)。ま、文句は何十年かあとにゆっくり聞くからさ。安らかにね。

通夜は17日。告別式は18日です。この日記を読んでいる方で野本ちゃんの古い友人知人がいましたら遠慮なく連絡ください。会場お伝えします。

大友良英


Last updated: January 29, 2004